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■はじめに:株の利益が思ったより少ない理由は“見えていないコスト”
株式投資を始めたばかりの頃、多くの初心者が「利益が出たはずなのに口座残高が増えていない」という現象を経験します。
私もその一人でした。買値と売値の差額だけを見て「○万円利益!」と喜んでいたのですが、実際の残高を見てショックを受けたのです。
その原因こそが 手数料と税金を軽視した投資 でした。
この記事では、私が実際に経験した失敗談をもとに、「なぜ利益が減ってしまうのか」「どう対策すべきか」を詳しく解説します。
■失敗談:利益が出たはずなのに“口座残高が増えていない”恐怖体験
株式投資を始めて数ヶ月の頃、私は短期売買をよく行っていました。
値動きが小さくても「1,000円でも勝てればOK」という気持ちで、1〜2日の値上がりを見つけては売買を繰り返していたのです。
あるとき、ある銘柄で値幅500円ほどの利益を取れたと思い、満足感に浸っていました。
ところが、その翌日、証券口座を確認してみると……
残高がほとんど増えていない。
「え?確かに利益は出たはずなのに…」
最初は意味がわからず、数字を何度も見返しました。
▼理由1:売買手数料をまったく計算していなかった
何回も売買したことで手数料が積み重なり、利益のほとんどを食い潰していたのです。
特に少額の売買ほど、手数料の負担が利益に直撃します。
▼理由2:税金20.315%が引かれることを考えてなかった
“利益=そのまま自分のお金”という感覚でいましたが、もちろん現実は違います。
利益に対して約20%の税金がかかるため、500円の利益で実際に手元に残るのは約400円ほど。
さらに何度も売買することで、その小さな利益が税金と手数料に吸われていきました。
結果、私の短期売買は「勝っているつもりで実はほとんど利益ゼロ」という状態になっていたのです。
まさに 見えないコストの罠 でした。
■この失敗から学んだこと:見える利益と実際の利益は違う
この経験から、私は次の3つの重要ポイントを学びました。
① 税金・手数料を含めて「実質利益」を計算すべき
利益とコストを計算せず売買しても、最終的に手元に残るお金は思ったより少なくなります。
利益 −(手数料 + 税金)=本当の利益
まずはこれを徹底的に意識することが大事だと痛感しました。
② 少額短期売買は初心者ほど不利になる
短期売買は手数料負担が重く、利益が薄いと大きく削られます。
とくに数百円の値幅を狙う取引は、ほぼ確実に税金と手数料が利益を蝕みます。
初心者は特に、少額・高頻度売買を避けたほうがよいと学びました。
③ コストを見て「やるべき投資か」を判断できるようになった
今では、銘柄を買う前に必ずこう考えるようにしています。
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この売買で得られる利益はどのくらい?
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税金を引いても利益は残る?
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手数料を考えると割に合う取引か?
こうした視点を持つことで不要な売買が減り、結果としてパフォーマンスも安定しました。
■同じ間違いを繰り返さないためにできる具体的対策5つ
ここからは、初心者でもすぐ実践できる再発防止策です。
① 売買前に「税金・手数料込みの損益」を計算するクセをつける
証券会社のアプリには“実質利益”を簡単に計算してくれる機能もあります。
計算が手間だと感じるなら、そうしたツールを使うのがベストです。
② 手数料が安い証券会社を選ぶ
いまだに手数料が高い証券会社は存在します。
証券会社を変えるだけで、年間数千〜数万円のコスト削減が可能です。
③ 少額の短期売買をやめる
小さな利益を積み上げようとすると、コスト負担で逆にマイナスになることが多いです。
初心者は特に、利益効率の悪い取引を避けるべきです。
④ 長期投資を中心にする
長期投資は売買回数が少なく、手数料負担が圧倒的に小さくなります。
コスト最適化には“売らない戦略”が最も強いです。
⑤ NISAを活用して非課税メリットを最大化する
NISAを使えば利益に税金がかかりません。
これだけで“実質利益”が大きく伸びます。
■まとめ:知らないうちに利益を減らす「見えないコスト」に気づこう
手数料と税金は、投資の世界では避けられません。
しかし、それらを意識せずに売買を繰り返すと、いつの間にか利益を失ってしまいます。
私のように「勝っているつもりでほとんど利益が残っていない」というショックを味わわないよう、必ず 税金・手数料込みでの実質利益 を計算しながら投資を進めてください。
この意識だけで、投資の質が一段アップします。

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