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株価が下がっているのに「そのうち戻る」と思い込んでしまった理由
株式投資を始めたばかりの頃、私は「長期投資だから下がっても耐えればいい」と思い込んでいました。株価が下がるたびに不安になりながらも、「そのうち戻るはず」と根拠のない希望でホールドし続けていたのです。
当時の私は、株価が下がった理由を調べる習慣がまったくありませんでした。ニュースを見るわけでもなく、企業のIRも読まず、ただアプリを開いて数字が下がっていくのを見つめて耐えるだけ。「評価損は売らなければ損じゃない」という都合のいい言葉を信じていました。
しかし、この姿勢が大きな損失を招くことになりました。
【体験談】業績悪化のニュースを知らずに“大幅下落”を放置してしまった話
私が当時保有していたのは、SNSで人気になっていた中型株でした。購入して数週間は順調に上昇していたので、このまま長期で持てば利益が伸びるだろうと期待していました。
ところが、ある日を境に急落が始まりました。
最初は数%の下落。その時点で調べればよかったのですが、「よくある押し目だろう」と軽く考えて放置。翌日も下落。さらに次の日も下落し、気づけば10%以上下がっていました。
さすがに不安になりましたが、それでも私は理由を調べませんでした。「どうせ戻る」と思い込んでいたのです。
結果的に、その銘柄は決算で大幅な業績悪化を発表し、通期見通しも下方修正。私はそのニュースを知るのが遅れ、気づいた時には株価が買値の半分近くまで落ちていました。
そこから慌てて調べ始めたものの時すでに遅し。
結局、私は耐えきれずに損切りし、初めて“大きな損失”というものを経験しました。
株価下落の理由を調べなかったことで学んだ教訓
この失敗から私が学んだのは、「株価下落には必ず原因がある」という当たり前のことでした。
株価は投資家の期待や企業の未来を織り込みながら動きます。
・業績悪化
・不正会計
・競合優位性の低下
・市場全体の下落
・金利上昇
・セクター転換
など、何かしらの理由や背景があるのです。
私は「耐えること」が投資だと勘違いしていましたが、実際は“適切に判断するための情報を集めること”こそ投資家として必要な行動なのだと痛感しました。
同じ失敗を繰り返さないために私が実践していること
あの失敗をきっかけに、私は次の習慣を徹底するようになりました。
1. 株価が3%以上動いたら必ず理由を調べる
決算、ニュース、為替、セクターの動きなど、原因をチェックします。
理由が明確で一時的と判断できればホールド、構造的な問題なら早めに対処します。
2. 企業の決算予定日とIRを必ずチェック
業績発表は株価が大きく動くポイント。
事前に把握しておくだけでも冷静に対応できます。
3. 市場全体のトレンドも確認する
個別株だけ下がっているのか、全体の調整なのかで判断はまったく変わります。
4. 損切りラインを事前に決めておく
「理由を調べる前に心が折れる」という事態を防ぐためにも、事前にルールを設定しました。
感情ではなく、数字で判断できるようになり精神的な負担が大幅に減りました。
まとめ|“ただ耐える投資”は最も危険
株価の下落は必ずしも悪ではありません。むしろ買い増しのチャンスになることも多いです。
しかし、理由を調べずに耐えるだけの投資は「思考停止」であり、最も危険です。
私のように、気づいたら取り返しのつかない水準まで下がっていたという結果を招きます。
下落した時こそ、投資家としての姿勢が試されます。
「なぜ下がったのか?」を冷静に分析し、情報をもとに判断する習慣が、長く投資を続けるためには不可欠です。
同じ失敗を繰り返さないためにも、株価が動いた時には必ず理由を調べるクセを身につけておきましょう。

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