【失敗談】マーケットの大きなサイクル(景気循環)を無視して大損した話|初心者が避けるべき落とし穴

目次

景気循環を知らずに投資するとどうなるのか

株式投資を始めたばかりの頃、私は「良い企業を買っていればいつか株価は上がる」と単純に信じていました。確かに長期的にはその通りかもしれません。しかし、当時の私はマーケットの大きなサイクル(景気循環)をまったく理解していなかったため、結果として大きな含み損を抱えることになってしまいました。

景気には、拡大期、ピーク、後退期、底、そして再び拡大へ——という波があります。今振り返れば、あのときは完全に「ピーク期」だったにも関わらず、私は強気一辺倒で買い続けていました。

【体験談】景気のピークで「今がチャンス」と思い込み大量に購入

私が痛手を負ったのは、コロナ禍の金融緩和で株価が急上昇していた時期です。SNSでも投資YouTuberでも「株を買わないと置いていかれる」という空気が強く、「今こそチャンス」と思い込んでいました。

私は景気サイクルの知識がほぼゼロのまま、上がり続けるチャートだけを信じて、テクノロジー株や米国グロースETFを積極的に買い増しました。

しかしその数ヶ月後、インフレ加速から利上げが始まり、マーケットは急落。私のポートフォリオは一気に真っ赤になり、最大で −35% 近い含み損を抱えました。

当時の私は「そのうち戻るはず」と信じて放置しましたが、実際には景気後退期に入っていたため、戻りは想像以上に遅く、メンタル的にも非常に苦しい時期でした。

なぜ景気サイクルを無視すると危険なのか?

初心者が陥りがちなのは、個別企業の業績だけを見て投資判断してしまうことです。

しかし、実際の株価は企業の実力だけでは動きません。
景気の波がマーケット全体に大きく影響する ため、どれほど優良な企業でも下落相場では売られます。

私はこの基本を理解していなかったため、相場の天井付近で強気になりすぎ、反対に下落相場では恐怖で動けなくなるという典型的な失敗パターンにはまってしまったのです。

この失敗から学んだこと

私がこの経験から学んだのは、次の3つです。

1. 景気指標を「ざっくり」でもいいので追うべき

難しいマクロ経済を完全に理解する必要はありませんが、

  • 景気が拡大期なのか後退期なのか

  • 中央銀行(特にFRB)が利上げをしているか

  • インフレ率は高いのか低いのか

これくらいの基礎情報を押さえておくだけで、投資判断の精度が大きく変わると痛感しました。

2. 市場が過熱している時期は注意が必要

私が買い向かった時期は「どんな銘柄でも上がる」ような過熱相場でした。
しかし、過熱の後には必ず冷却が来ます。

「みんなが強気な時ほど慎重に」という投資の鉄則を、身をもって理解しました。

3. 投資タイミングは“完璧”に狙わなくて良いが、サイクルは知っておくべき

底や天井を完璧に当てることは不可能です。
しかし、少なくとも 景気の方向性を把握することで大きな間違いは避けられる と気づきました。

同じ失敗を繰り返さないために私が実践していること

失敗後、私は次のルールを自分に課しています。

● 月1回はマクロ指標を見る習慣を作る

GDP、雇用統計、PMI、CPI(インフレ率)など、主要指標だけチェックするようにしました。
初心者でも、以下を見れば方向性はつかめます。

  • インフレが高い → 利上げ → 株に逆風

  • 景気後退 → 株価は不安定

  • 利下げ開始 → 株に追い風

これだけでも判断が変わります。

● 過熱感が強い時は買いを控える

SNSやニュースで「株を買わないと損」と煽られたら、一度立ち止まるようにしています。
むしろ、静かで悲観的な時期のほうが良い買い場であるケースが多いので、その逆張り思考を意識しています。

● 積立と裁量を分ける

すべてを裁量でやると景気サイクルに振り回されるため、
「長期積立は機械的に、個別株はマクロを見て判断」
というルールを設定しました。

まとめ:景気サイクルの理解は“初心者ほど重要”

私は、景気サイクルを無視した結果、相場の天井付近で買いすぎて大きな含み損を抱えました。これは、初心者が最も陥りやすい失敗の一つだと思います。

ただ、景気循環といっても難しい話ではありません。
「今は拡大なのか、後退なのか」
これを意識するだけで、投資判断は大きく改善します。

同じ失敗を繰り返さないためにも、マーケットの大きな流れを理解しながら、賢く投資していきたいものです。

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