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長期投資が“短期売買化”するのは初心者あるある
株式投資を始めた頃、多くの初心者が「自分は長期投資でいく」と心に決めます。
しかし、実際には株価の上下に心が揺さぶられ、気づけば短期売買のような行動になってしまう──これは非常に一般的な失敗です。
実際に私自身も、長期投資を宣言していたのに、途中で投資スタイルがブレてしまい、思ったような成果が得られなかった経験があります。
この記事では、私の失敗談をまじえながら「なぜ長期投資が短期売買に変わってしまうのか」「その失敗から何を学んだのか」「同じミスを防ぐ方法」を詳しく解説します。
【体験談】“長期投資”と宣言して買った銘柄を、数日で売ってしまった話
投資を始めて半年ほど経った頃、私はある優良企業の株を「これから10年持つつもりで買おう」と意気込んで購入しました。
財務も盤石、事業も堅調。初心者なりに調べ、長期目線で買ったつもりでした。
ところが、購入した直後に株価が マイナス3% 下落。
たった3%です。長期投資なら誤差です。
しかし当時の私は違いました。
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「このままもっと下がったらどうしよう…」
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「一度売って買い直したほうがいいんじゃないか?」
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「長期投資より、短期で回転させたほうが効率良いかも」
そんな不安と焦りから、私はわずか 4日後 にその株を売却してしまいました。
その数ヶ月後──その銘柄は私が購入した価格から 20%以上 上昇。
当然ながら私は、その成長の果実を得ることができませんでした。
あの時ほど「自分の投資方針を守る難しさ」を痛感した瞬間はありません。
なぜ長期投資が短期売買に変わってしまうのか?
初心者が長期投資に失敗する理由は、以下の3つが大きいと感じています。
1. 株価変動に対する耐性が低い
初心者は、数%の下落でも大きな損失に見えてしまいます。
「長期だから気にしない」と頭では理解していても、実際にお金が減ると冷静ではいられません。
2. SNSやニュースに感情を動かされる
値動きが激しい銘柄のニュースを見て、「もっと上がりそう」「危ないかもしれない」と気持ちが揺らぎ、長期目線が吹き飛びます。
3. 具体的な“長期投資の基準”を決めていない
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何年持つのか
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どんな理由なら売るのか
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下落幅はどこまで許容するのか
これらが決まっていないため、株価が動くたびに判断がブレてしまいます。
失敗から学んだこと:長期投資には“ルール”が必須
あの失敗を経験してから、私は長期投資を成功させるには 「明確な基準」 が必要だと痛感しました。
✓ 長期投資は“意思”ではなく“仕組み”で続けるべき
気合だけでは株価の上下に勝てません。
感情ではなくルールで行動することが大切です。
✓ 短期の値動きはノイズでしかない
私が売ってしまった株は、短期の下落のあと長期で大きく成長しました。
「あの下落は、ただの小さな調整だった」と今ならわかります。
✓ 長期投資の目的を明確にしておく
老後資金なのか、資産形成なのか、目的があると判断ブレが少なくなります。
同じ間違いを繰り返さないために実践している対策
私が今も実践している、長期投資のブレを防ぐ方法を紹介します。
1. 長期保有する理由と売却条件をノートに書く
具体例:
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保有目的:10年後の資産形成
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売却条件:業績悪化・事業環境の重大な変化・決算で連続赤字
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許容下落率:20%まではホールド
こうしたルールを紙に書いておくと、感情に左右されにくくなります。
2. 株価アプリの通知を切る
短期思考になる最大の原因が「頻繁な株価チェック」。
私は通知をすべてオフにしました。
3. 決算と事業内容だけをチェックし、株価は週1回見るだけ
長期投資なら、企業が価値を生み続けているかだけを見れば十分です。
4. 暴落時こそ買い増しを検討するマイルールを設定
下落を恐れるのではなく、むしろチャンスとして向き合えるようになりました。
まとめ:長期投資は“ブレない仕組み”を作った者だけが勝てる
長期投資は、株価が乱高下するなかでも方針を守り続ける“強さ”が求められます。
しかしその強さは、才能ではありません。
明確なルールを作り、感情を排除し、長期目線を貫く仕組みを作れば、誰でも身につけられます。
あの日の私は、ルールもなく、気持ちだけで「長期投資する」と言っていました。
だからこそ簡単に短期売買に流されてしまったのです。
同じ失敗をしないためにも、あなたもぜひ「ブレない長期投資の仕組み」を作ってみてください。
長期で株式を持ち続ける力は、あなたの資産形成を大きく前進させてくれるはずです。

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